農家の確定申告 白色申告と青色申告の違いは?

農業所得のある個人事業主の農家は、原則確定申告が必要です。確定申告には白色申告と青色申告がありますが、何が違うのでしょうか。ここでは白色申告と青色申告の違いについてわかりやすく説明します。
白色申告と青色申告の違い
白色申告と青色申告の違いは、簡単にいうと確定申告の申告方法の違いで提出する書類が違います。青色申告には事前申請が必要なため、税務署に青色申告承認申請書を提出していない場合には、白色申告になります。
農業所得のような事業所得がある場合には、帳簿をつけて確定申告書に収支を申告する必要があります。白色申告は収支内訳書を青色申告書は青色申告決算書書を作成する必要があります。収支内訳書は、収入と支出(経費)を区分に分けて計算して簡易的に所得を計算するのに対し、青色申告決算書は収支を記載した損益計算書と、事業の資産や負債等を記載する貸借対照表があります。
青色申告には複式簿記での記帳が必要になり、記帳の難易度が上がりますがその分、メリットが多くあります。青色申告で申告するだけで、所得から最大65万円の控除を(青色申告特別控除)受けることができるほか、税法上のメリットが多くあります。
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青色申告と白色申告の違い一覧
青色申告と白色申告の主な違いは下記のとおりです。
項目 | 白色申告 | 青色申告 |
|---|---|---|
事前申請 | 不要 | 申告年度の3月15日までに |
主な提出書類 | ・確定申告書 | ・確定申告書 |
記帳方法 | 単式簿記 (簡易的な記帳) | 複式簿記 |
青色申告特別控除 | なし | 65万・55万・10万 |
農業所得者のメリット | なし | 収入保険に加入が可能 |
白色申告と青色申告どちらがいい?
農家は白色申告が多いといわれています。個人事業で所得もそれほど多くないし白色申告しかしたことがない。もしくは青色申告をしているが税理士に頼んでいる費用や、青色申告会の会費などの費用がかかっているので得なのかわからないという人もいるのではないでしょうか。
下記は、国税庁が発行している「はじめませんか?青色申告」に記載されている白色申告と青色申告をした場合の節税効果の試算表です。
事業の利益が同じ6百万円であれば、青色申告にするだけで65万円の控除であれば20万円程度節税になります。これほどの節税効果があればたとえ税理士に頼んだとしても青色申告にするメリットはあるといえるでしょう。
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では赤字の場合や、所得が少ない場合はどうでしょうか。令和7年の税制改革で基礎控除額が大幅に増え、個人事業主の場合所得が95万円以下であれば、所得税がかからなくなりました。所得が少ない場合には、そもそも所得税がかからないので青色申告の特別控除があってもなくても、かわらないので白色のままでもよいということになります。(しかし赤字の場合は3年間欠損金が繰り越せる制度があるため、今後利益が増える場合は青色申告のメリットがあります)
また、農家では青色申告には収入保険に加入できるというメリットもあります。農業共済では補てんできない収入の減少に対応できるので、収入保険に加入したい場合には、青色申告に加入するメリットはあるため総合的に考えましょう。
青色申告を始めるなら事前申請を
青色申告は、確定申告の時期に今年から青色にしよう!と思ってもできません。今年開業した場合は、開業した日から2か月以内、今まで白色申告だった場合は、申告する年の3月15日までに、事前に「青色申告承認申請書」の提出が必要です。前年の確定申告と同時に提出しておきましょう。
関連記事:農業確定申告 青色申告承認申請書の提出期限・書き方
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