農家の経営・事務 開業届の控え(証明)が必要な場合は?

新規の就農者などが補助金を申請するときに、税務署に提出した開業届(控)の提出や、証明書等が必要なときがあります。ここでは開業届の控えや証明書について説明します。
開業届とは
開業届とは、新たに事業として農業を始めたときに税務署に提出する書類です。原則すべての個人事業主が提出する必要があります。
事業の開始日の証明できる書類として、補助金などの申請や銀行の融資、小規模企業共済などの加入時などに必要になる場合があります。
>関連記事:農業確定申告 開業届の書き方と新規就農に必要な提出書類について
開業届の控え(証明書)はどこでもらえる?
開業届の控えはどこでもらえるのでしょうか。開業届を提出した時期や方法によってかわるため提出した方法別に説明します。
e-TAX等で電子申請した場合
e-Taxや開業届を電子で申告できるソフトウエアなどを使って電子申告で開業届を提出した場合は、提出するとe-Taxソフト(WEB版)から個人でログインすると、メッセージボックス(お知らせ・受信通知)に受信通知が届きます。この受信通知自体が、証明書として使えることもあります。
受信通知は5年間保存されますが、それ以降は削除されるので印刷するか、PDFで保存しておきましょう。
紙に記入して税務署に提出した場合
2024年12月31日までに開業届を提出した場合
税務署の窓口や、郵送で開業届を提出した場合、2部提出していれば1部を控えとして受け付けた日の日付が入った「収受日付印(受付印)」が押印されたものが、返却されてます。
郵送でも、郵送時に2部提出し返信用の封筒を同封していれば、返送されているはずです。
税務署の収受日付印が押されたものは、それが開業届の控えとして証明書として使えます。
(2部提出していなければ控えは返却されません)
2025年1月1日以降に開業届を提出した場合
2025年1月1日以降、税務署は窓口や郵送で送付された書類に収受日付印の押なつを行わないことになりました。そのため2部提出したとしても税務署の押印がないため、それ単体では証明書としてみとめられないことがあります。
そのため、正式な証明書として使う場合には他の方法(個人情報の開示請求の手続)で開業届の控えを交付してもらう必要があります。
(証明書が必要な事業によっては、単体では証明書としては使えないが他の書類と一緒に提出することで開業の証明として使うこともできる場合もあるので、一度相談してみましょう)
開業届の控えの交付方法(個人情報の開示請求の手続き)
開業届の控えがない、開業届に受付印がない場合は、税務署に対して「個人情報の開示請求」の手続きをすることで控えを発行してもらえます。手続き自体は難しくありませんが、証明書が発行されるまで30日ほどかかるので時間に余裕をもって用意しましょう。
手続きは管轄する税務署の窓口や郵送、オンラインでの申請も可能です。オンラインでの申請はスマホでも可能です。
窓口での手続き
自分の管轄する税務署の窓口に、記入した保有個人情報開示請求書を提出します。提出時には本人確認ができるマイナンバーカードや運転免許証の他、手数料300円が必要です。
・保有個人情報開示請求書(所得税申告書等用)(PDF/324KB)
郵送での手続き
自分の管轄する税務署の窓口に、記入した保有個人情報開示請求書を郵送します。郵送するときには、本人確認ができる書類のコピーと住民票の写しを同封します。手数料は300円は、請求書に収入印紙を貼って送ります。
・保有個人情報開示請求書(所得税申告書等用)(PDF/324KB)
オンライン申請の手続き
マイナンバーカードがあれば、e-Taxから申請が可能です。個人情報の開示請求は、記載した請求書のPDFを添付して申請する「イメージデータで送信可能な手続」となります。
- オンライン申請用の「保有個人情報開示請求書(所得税申告書等用)(PDF/258KB)」を入力して保存する
- e-Taxにログインしたら、「申請・納税手続きを行う」を選び、「イメージデータで送信可能な手続」を選びます。手続き名には「保有個人情報開示請求書」を選びます。組織区分は税務署を選びましょう。添付書類に、1で保存したPDFを添付して送付します。
e-Taxの操作方法については、e-TaxのHPに掲載されているイメージデータで送信可能な手続についてで詳しく説明されています。
開示の決定通知
手続きをした後に、開示の決定通知の連絡がきます。窓口や郵送での受け取りが可能です。郵送では郵送料の納付が必要となります。
開業届を提出し忘れている場合
開業届は原則開業から1か月以内に管轄する税務署に提出する必要がありますが、開業届を提出しなくても罰則はないため開業届を提出していないという人もいるのではないでしょうか。
開業届を提出しなくとも、確定申告で所得を申告していれば税務上は特に問題はありません。しかし開業届の控が必要になることもあるので、今からでかまいませんので開業届を提出しましょう。
開業届を提出したか忘れてしまった場合
手元に控えがないし、開業日を提出したかどうか覚えていない。e-TAXで申請していれば、e-TAXソフトに受信通知が残っているので確認が可能です。しかし、紙で提出した場合はどうしたらよいのでしょうか。
まずは管轄する税務署に連絡してみましょう。
税務署には、納税者が税務署に申請した申告書等を閲覧することができるサービス「申告書等閲覧サービス」があります。申告した本人が税務署に行けば、申請した書類を見せてもらうことができます。このサービスを使う場合、事前に連絡しておくとよいとされていますので、電話等で確認できる場合もあります。
実際に、このサービスを使って開業届を見たい場合には、本人だと確認できるマイナンバーカードや運転免許書をもって管轄する税務署に直接行きましょう。写しなどはもらえませんが、写真を撮ることは認められています。
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